英国で最大のオーガニック認証機関ソイル・アソシエーションに認定された有機畜産農家は、慣行農家が使用する抗生物質の使用平均レベルよりもはるかに低い量の抗生物質の使用で済んでいることを明らかにしています。
有機農業における抗生物質の使用に関するレポートでは、ソイル・アソシエーション認定の有機農家が使用する抗生物質の量は、家畜単位あたり、英国の家畜農業で見られる平均の4分の1でした。調査によると、有機酪農場では、抗生物質使用量は全国平均の半分未満、牛肉農場は3分の1未満、羊牧場は5分の1未満のみの使用となっていることが分かりました。豚と養鶏場では、抗生物質の使用量が全国平均の75分の1であり、鶏肉農場では5分の1でした。
「英国の農家は、過去5年間で抗生物質の使用を自主的に50%近く削減しました。これはとても喜ばしいことですが、有機農家のレポート結果を見ると、はるかに少ない抗生物質の使用量で済むことが分かります。」とアライアンスのCóilín Nunan氏は述べています。
有機農業では、抗生物質の日常的な投与や病気の予防を目的とした大量投薬を許可しない厳しい規則があります。政府が抗生物質耐性に関する危機への取り組みに真剣に取り組んでいるのであれば、英国のすべての畜産農場でこれらの慣行を終わらせるために直ちに行動をするべきです。また、オーガニック認証機関ソイル・アソシエーションのケイト・スティルはこのように付け加えています。「このレポート結果は、有機認定農家が動物の健康とアニマルウェルフェアを有機農業の原則に沿って実行していること。また、家畜にとって良い飼育と責任のある抗生物質の投与を行ったときに、どのようなこと実現できるのか示しています。また、より多くのデータを集め、抗生物質の使用をさらに減らすことを望んでいます。」( 出典:Alliance to save our antibiotics )
