オーガニック業界で働く方にとっては、馴染みの世界最大の展示会BIOFACHです。
2020年は、大きく分けて4つのトレンドがありました。
パッケージ
多くの消費者は、次の新しい商品のリリースではなく、既存品であるが環境にやさしいパッケージやパッケージ包装をなくしたものを待ち望んでいます。
オーガニックは、商品のライフサイクル全体を包括的に捉えることを意味しています。
BIOFACHの展示会では、各メーカーが既存品のパッケージを改善し、使用する材料を最小限に抑えるという課題に直面しているという事例が多く見受けられました。
再利用が可能な容器を使用しているブランドもあれば、森林再生プロジェクトを支援し、また野心的に炭素の削減を目標として設定しているメーカーもありました。食べられる包装紙からスマートでエコフレンドリーなクリーニングプロダクトが揃っていました。
ヴィーガン2.0
ヴィーガン市場は新しい段階に入りつつあります。BIOFACHはそれをVegan 2.0と呼んでいます。ヴィーガンおよび植物ベースで作られた商品の需要が大幅に伸びているなかで、ヴィーガン製品の革新は黄金時代を迎えています。ショーフロアでは、バリスタミルクの代替品、藻類を含むアーモンドバター、オーガニックオーツクリーム、ココナッツホイップクリームなど、さまざまなヴィーガンの商品を見ることができました。
地域2.0
「ローカリズム」への傾向に加えて、地域のものへの関心が高まっています。それを地域2.0と呼びます。本質的には、地域の食文化、そして食の伝統と歴史を重んじることです。特に重要なのは、消費者との感情的なつながりを作ることです。エンドツーエンドの地域供給の構図が高まっており、消費者は、地元で作られた有機食品や飲み物の多様性から選ぶことができます。
固定種
固定種は、有機合成農薬や化学肥料のない時代に私たちの焦点を戻してくれます。そして、昆虫や風によって自然受粉され、自らが持つ耐病性を発揮し、地力を活用して生育する力があります。そして、これらは遺伝的多様性を持っており、生物多様性に貢献しています。一方、栽培が不安定になったり、形が不揃いになってしまうため、大量出荷することが難しくなります。しかし、逆手にとれば、グローバルサプライヤーへの依存から脱却し、農家が地元の品種を開発できるようになるということを示します。
