9月は「Organic September」と称し、オーガニックのプロダクトを選ぼう!というイギリスのオーガニック認証機関、ソイルアソシエーションによる啓蒙活動が毎年行われています。そこで、なぜオーガニックが良いのかを改めて解説します。
オーガニック食品とは?
オーガニックとは有機栽培されたという意味なので、食品であれば、その食品自体がどのようなものなのか、どう育てられたのかということを指しています。オーガニックの基準では、遺伝子組換えの作物、トランス脂肪酸などの硬化油、人口的に作られた殺虫剤や添加物、アスパルテーム(人口甘味料)、タートラジン(着色料)、グルタミン酸ナトリウム(調味料アミノ酸等)の使用は禁止されています。また、環境・自然界という視点に置いて、数限られた殺虫剤を使用するため、土の肥沃(ひよく)を助けます。
オーガニック食品をなぜ食べるべきか?
野菜や果物をしっかりと水洗いしても、毒素性のある殺虫剤をはじめとする農薬は落ちません。つまり、オーガニック食品でないものを食べる場合、それらをすべて体内に取り込んでいると考えられます。また、缶詰・瓶詰・調味料・スナック菓子などの工業製品は、食品添加物を含んだものが多く存在します。しかし、オーガニックの認証マークがついている工業製品(加工品)の場合は、それらの添加物も含まれていません。
つまり、オーガニック食品でないものを手に取るときは、食品表示ラベルの原材料に何が含まれているのか1つ1つ確認しなくてはならないため、買い物をするときは、やや面倒ですね。つまり食の安全性・健康面を考慮しオーガニック食品を意識的に選ぶことは大切なのです。

オーガニックの肉・オーガニックでない肉の違いとは?
オーガニックの肉の場合、食用として育てられた牛・鶏・豚・羊などの動物が病気になってしまったとに、抗生物質を使います。しかし病気にならない、予防のための抗生物質は投与されていません。オーガニックではない、慣行農業で育てられる豚・鶏・鴨などの食肉には、一般的に、定期的な抗生物質を投与しています。
実は、このようなことが病原菌に対し抗生物質の耐性を生んでしまうという深刻な問題が発生してしまいます。抗生物質の有効性を保護するという意味合いでも、オーガニックの食肉を選んだほうが良のです。
フリーレンジ、それともオーガニックの卵?
まず、フリーレンジいう言葉に馴染みがないかもしれないので説明を加えておきます。フリーレンジとは放し飼いのことです。狭い敷地で、多くの鶏を飼育すると、どうしても飼育収容所のようなケージで鶏を並べ、飼育し、卵を産ませなければなりません。生産性を考慮すれば、狭い場所でもたくさんの鶏を飼い、ホルモン剤を投与して卵をたくさん産ませる方が、ビジネスという視点に置いては効率的です。オーガニックの卵も放し飼いをしています。しかし、結論から言ってしまえば、フリーレンジよりオーガニックの卵の方がずっと良いのです。オーガニックの卵は、フリーレンジである他に、遺伝子組み換えされた餌を与えたりはしませんし、定期的に抗生物質の投与することも禁止しています。
オーガニックの食品はそうでない食品に比べより健康なのか?
英国での研究によると、ミルク・バター・クリーム・チーズなどのオーガニック乳製品には、オーガニックでない乳製品に比べ、オメガ3脂肪酸が50%以上が多く含まれていることが分かりました。また、オーガニックの食肉は、栄養価が高く、不飽和脂肪酸およびオメガ3脂肪酸のレベルが高いと言われています。そして、心臓病に影響をもたらすといわれている有害な飽和脂肪が少ないとも言われています。上記の他に、個人的には味にも違いがあると考えています。オーガニックの乳製品、野菜、果物、肉はそうでないものに比べて美味しいと感じます。ぜひ、まずは身近なものからオーガニック食品を食べてみてください。