これまで長年、強い成長を遂げてきたスウェーデンのオーガニック市場は、2019年、主要の食料品小売店でその成長のスピードを失速しました。
EkoWebによると、この減速は2016年に始まり、ICA、Coop、Axfood、Bergendahlsの4つの主要小売業者すべてでオーガニック食品がマーケットシェアを失い、それが小売業界全体に及んでいます。
スウェーデンのオーガニック市場の停滞は、小売店がオーガニックから他のエシカルな認証ラベルへとシフトしたことを反映しています。特にプラントベース食品の「ヴィーガン」や「スウェーデン国産」というローカルの食品というところに注目が集まっています。
これは、健康・環境・気候変動に関する懸念点を消費者が考慮し始めたことを指しているでしょう。特にスウェーデンのグレタ・トゥーンベリという環境活動家の活動が注目されているため、彼ら環境や気候変動に大きな関心を抱いているからかもしれません。
今現在は、オーガニックフードはベジタリアンやヴィーガンほどホットなキーワードでも、トレンドでもありません。
また、一部ではオーガニックに反対する動きもあるようです。スウェーデンでも、便利な調理済みですぐに食べられる食品への関心が急速に高まっており、そのようなレディーミールのカテゴリーには、残念ながらオーガニック食品がほぼないに等しく、ヴィーガンのレディーミールが根強い人気にあるというのもこの良い例と言えます。
小売流通業における売上への最も明白な影響は、肉および乳製品ベースの製品です。スウェーデンのオーガニック乳製品の売り上げは、2019年に約5%減少し、オーガニックの肉製品も厳しい側面にいるようです。
しかし、EkoWebによると、飲食業、アルコールカテゴリー、eコマース、卸売のチャネルでは、オーガニック食品及び飲料は根強く支持され続けているようです。2020年以降、これらの数字がどのように変化していくのか楽しみです。
