この10年間で、英国のヴィーガン人口は3倍以上に増えていますが、2016年に英国で発売された美容およびパーソナルケア製品のわずか6%のみがヴィーガンとなっているのが実態です。
製造段階で行われる動物実験や動物から搾取された成分・原材料を使用している製品の問題は、とても根深いです。もしかすると、動物製品を避けようとしているヴィーガンの人々にとっても難しいのかもしれません。
あなたの化粧ポーチに入っている製品が動物の虐待に関与していないことをどのように確認できますか。
動物由来の原材料で作られた製品や動物実験されたものを使用しない、ヴィーガンを選択している人々のために、まずはクルエルティフリーの定義付けをすることにより、ヴィーガン美容製品を明確にすることから始めましょう。
ヴィーガン製品はクルエルティフリーですが、クルエルティフリーの製品は必ずしもヴィーガンではないかもしれません。また、残念なことに多くのメーカーはこの事を誤解して、製品パッケージに独自のヴィーガンの表記を行っています。
クルエルティフリー
リーピングバニーロゴのみが、その製品が確実に動物実験をしていない「クルエルティフリー」であることを示しています。またヴィーガントレードマークは、その製品が確実にヴィーガンであることを証明しています。つまりは、動物性由来成分が使用されていない、また動物実験されていないことを示しています。
化粧品やボディケア製品のラベル付けに関して「ヴィーガン」という用語は、法的に保護されていないため、ヴィーガンソサエティ(協会)はヴィーガントレードマークを作りました。1990年以来、このヴィーガントレードマークは世界的に認知され、全世界で約26000の製品がヴィーガンとして登録されています。また、それらの約8000は化粧品となっています。
ヴィーガンかどう判断するのか?
一番簡単なのは、ヴィーガントレードマークがあるかということです。ヴィーガントレードマークがあるということは、ヴィーガンソサエティのスタッフにより、動物性由来成分を使用していないか、動物実験されていないかを念入りに検査されていることを示します。
動物実験は過去のことではないのか?
動物実験に関することは、ヨーロッパでは動物実験はすでに法律で禁じられているため、すでに関心のあることではないかもしれません。しかし、中国で取引されている美容ブランドもあります。ヨーロッパ以外では、多くのブランドがクルエルティフリーでないことを示しています。

独自のヴィーガン表示があっても、なぜ再確認すべきか?
複数の企業は、ヴィーガントレードマークの登録料の支払いを避けるため、独自のヴィーガンマークや表記をパッケージに記載しているかもしれません。しかし、それらはヴィーガンに対する製品の適合性について間違って理解している場合や、正確ではない場合もあるのです。特に、美容製品業界に関しては、多くの製品が動物性由来成分を含んでいるのです。しかし、化粧品成分表示を読むだけでは見つけるのは難しいのです。
例えばセチルアルコールは、まれにヴィーガンですが、ほとんどの場合マッコウクジラから成分が搾取されています。セテアリルアルコールは、ヴィーガンです。この2つはとても混同しやすいです。
ヴィーガントレードマークをパッケージに明記している製品は、すべてのチェックが済んでおり、購入者はその製品がヴィーガンであることをひと目で確信できます。最初は少し時間がかかるかもしれませんが、いずれどのブランドや製品がヴィーガンに適しているかを理解できるでしょう。
どのメーカーが安全か?
ヴィーガントレードマークは、メーカーではなく製品に対して登録されていることを理解してください。その製品が本当にヴィーガンかどうか、再確認する必要があります。一方、動物実験に関しては、ブランド全体に適用されるのです。
2018年現在、ヨーロッパでは「すべての化粧品の動物実験およびEU域外で動物実験された製品の販売禁止」となっています。しかし、日本では動物実験の禁止は法律で定められていません。この記事では、中国が一例として挙げられていましたが、日本でも同様のことが言えるのです。